第三回「大阪てのひら怪談」のお知らせ

大阪をテーマにした怪談を募集します! あなたも怪談を書いてみませんか!? ~800字の「大阪怪談」を募集中!~ ◆2月10日(土)~21日(水)まで、大阪のSUNABAギャラリーで、「第三回 大阪てのひら怪談展」が開催されます。 この企画展にちなんで「大阪」をテ…

第三回大阪てのひら怪談の応募は締め切られました

投稿いただいた皆様にお礼申し上げます。 これから審査員が全ての投稿作を読み、評価を行いSUNABAギャラリーにて結果を発表致します。 ★「参加型イベント! 大阪・大怪談会」 日時:2018年2月11日(日)17:00~19:00 出演:ひらかた怪談サークル 入…

応募作178

「ドッペルゲンガー フロム 大阪? 漫画版」小野 創 ※この作品は応募規定のフォーマットで投稿されたものではないので、審査対象には含めません。(表示されているのは作品の1P部分です) ギャラリーで他の応募作と一緒に展示のみ行います。

応募作177

「街灯の下に」 岡花光鬼 チカチカと明滅する街灯の下には、少女が立っている。その白い肌は街灯の光の中で朧げに浮かび、ふわりと柔らかな綿毛を連想させた。けど少女に気づく者は誰もいない、僕を除いて。一体いつから、何故そこにいるのか。この少女もま…

応募作176

「みがわり人形」 春南 灯 「ごめんくださーい」玄関に出てみると行商の女が佇んでいた。「みがわり人形。千円でいいから」そう言って、ぐいと押し付けて来た人形は、20センチほどの和人形。断って粘られるのも面倒なので、言い値を女に渡す。女は、にたり…

応募作175

「結びの一番」 伊藤 智恵理雄 「宇良よ。おまえはタコ焼きでも食って、俺の闘いぶりを見とれ。 大横綱谷風梶之助の連勝を止めた小野川喜三郎は、妖怪にも屈さなかったと言うぜ。 この豪栄道豪太郎も大阪相撲の伝統を受け継ぐ力士、大関としての誇りがある!…

応募作174

「汝の夢、己の心」 鶺鴒 日がとっぷり暮れた。私は身体も動かせず、声も出せず、ただ丘に立ち尽くしている。霧雨が降り始め、煙のようなものがかかった視界がぼんやりする。後ろから若い男の囁きが聞こえた。「僕の心に君は生き生きしている、僕に注ぐ愛の…

応募作173

「あめざいく」 春南 灯 朋子が、大阪で一人暮らしを始めて間もない頃に体験した話。昭和三十年に建てられた古アパートは、隣室の生活音がよく聞こえる。おかげで孤独を感じることはないが、難点がひとつ。夜な夜な、隣人の大胆な嬌声が聞こえてくるのだ。ー…

応募作172

「汝の夢、己の心」 鶺鴒 日がとっぷり暮れた。私は身体も動かせず、声も出せず、ただ丘に立ち尽くしている。霧雨が降り始め、煙のようなものがかかった視界がぼんやりする。後ろから若い男の囁きが聞こえた。「僕の心に君は生き生きしている、僕に注ぐ愛の…

応募作171

「Y県某村居酒屋にて」 田口六 おめオレが人殺したの聞きたいってか。かだっけどなんぞ面白いもんでねぞ。 オレがぬずさんのとき、なかばのよっちゃに誘われて冬だけ大阪にかしぐさいくことになってよ。 工事のスゴトだけんど、とくと言葉がわからねえの。今…

応募作170

「中之島城」 君島慧是 少女は夜のなか、洟をすすりあげながら、そこにいる自分がちょっと誇らしい。 太い柱と、柱のうえの平たい三角形、みな白い石でできている。建物の正面をファサードと呼ぶことを知るにはまだ幼かった。 おばあちゃんは、くうしゅうに…

応募作169

「見上げる」 国東 想像してみて欲しいんだけど、風通しのいい玄関ホールに、天井から二頭の大きな鯨の骨が吊されている。彼らは種類の違う鯨で、生きていた場所も年代もまったく違う、地球上では出会ったことがない種だ。いや、実際はもう少しいろいろ複雑…

応募作168

「路地」 瀧村智日 ジングルベルが流れ、そこここにクリスマスツリーが飾り立てられている。今年もそんな季節になったか。俺はぼんやりと人混みを眺めやった。 出張で久しぶりに訪れた心斎橋筋商店街は俺の記憶と随分違っていた。アーケードを埋め尽くす人の…

応募作167

「気質」 君島慧是 「わしら、ほら書物でしょ、センシチブな。あまり大衆に迎合しないとか思われがちの」「絶賛大サービスしますけどね。中身でね」「古本やってもう長い。日がな一日、棚でぼーとしている。そこでな、消費者ニーズに訴えかけるのが大事だと…

応募作166

「柵」 理山貞二 今はもう、そんなことは起きない。施設も環境も変わり、対策が為されている。けれども公園の外周にまだ柵はあって、車で近くを通るたびに僕は子供の頃のことを思い出す。 万博跡地が好きだった。阪急山田駅を降りて西口から入り、有料の美し…

応募作165

「石段」 アオ 小学校に上がる前だったように思う。うちの家族と、祖父母といとこ家族の親戚一同、そして私に懐いていた飼い犬を連れて花見をした。 私たちが花見をしていたのは荒山公園といって、一三四〇本の梅林や桜など人々の目を楽しませる花々が一年を…

応募作164

「柿の木に」 生古麻六万寺 岩湧山は河内の国、大阪と和歌山との境に近い、山頂の茅場の有名な山でありますが。年の暮れも近づいた冬の日。私はその山にほど近い、天見の駅を降りました。山道をしばらく進むと、むき出しになっていた岩肌に、雨に降られたの…

応募作163

「道頓堀の清掃」 築地つぐみ 船の上から見えるゴミを、手に持つ網ですくう。地味な作業ではあるけれど、道頓堀を綺麗にするにはこれが一番確実な方法なのだそうだ。 道頓堀の清掃のアルバイトを始めて間もない僕は、川の臭いニオイにまだ慣れなかった。「め…

応募作162

「タコセン」 たいやき 突然私はタコセンと目があった。大阪旅行で念願のタコセンを食べようとした時の事である。タコ煎餅に挟まれていたはずの2個のタコヤキはいつの間にか人間の目玉になり大口を開けた私の顔をじっと見つめていた。丸い目玉だけがそこに…

応募作161

「人面魚」 たいやき 私は祖父の法要で一心寺に来ている。 祖父の遺骨はこの寺に祀られている仏像の中にいる。火葬された灰を固めて仏像にして祀られていて親も死ねばここに納めて欲しいといつも言っている。寺には池があってその中には沢山の鯉が泳いでいる…

応募作160

「アナウンス」 築地つぐみ ここ数年、大阪の市街地の景色はがらっと変わった。アジア系の観光客が増え、メニューや看板、呼び込みの声まで、大阪弁だけではなくアジア系の言葉が飛び交うようになっていた。 駅のアナウンス、街の注意喚起のナレーションまで…

応募作159

「曽根崎心中」 アオ 私はまだ二十にもならぬ若い女の手を引きながら天神の森を走っていた。女はつぶし島田に髪を結いあげていて着ているのは着物だった。えらく時代がかった格好だ。これではまるで時代劇か舞台じゃないかと不思議だったが六つの鐘が鳴った…

応募作158

「穴」 鳴骸 これまでに人身事故を二度目撃したことがある。しかも同じ日の朝と夜に。 当時、私は御堂筋線を使い大学に通っており、夜遅くまでパチンコ屋でバイトをしていたこともあって、いつも半分寝ぼけながらホームに立っていた。まだ転落防止のホームド…

応募作157

「五代目」 貝光脩 初の大阪出張で、今宮の大きな神社に近いその屋台に行ったのは、支社で強く勧められたからだ。客は僕だけ。福々しい笑顔の店主は、僕の故郷と浅からぬ縁があるらしい。確かに美味いモツ煮と清酒ですっかりできあがった僕は、聞かれるまま…

応募作156

「花博の年」 海音寺ジョー ここの公園は、花博の時整備されて出来た。かれこれ27年前のことだ。ぼくが良く覚えているのは、この年に大阪の大学に入学が決まって、電車で大阪駅を通るたびに新聞の号外チラシをフリーラックから貰ってって、カラフルな花の写…

応募作155

「イルカとシャチ」 アオ 私が生まれたのは堺でも南の方にある泉北ニュータウンだ。高度経済成長期に山を切り拓いて作られ、家からほど近い泉ヶ丘駅というのは図書館や児童館、プールが併設されていた。まだ七歳の時に府外から従姉弟らが泊りがけで遊びに来…

応募作154

「大阪のおっさん」 岩里藁人 父親の遺品整理をしていたら奇妙なものが出てきたから見に来い――そんな連絡をよこしたのは大学同窓の棚橋だ。今年二月に亡くなった父の跡を継いで、古書店の三代目におさまっている。埃っぽい店内に入ると、テレビをつけっ放し…

応募作153

「ぅん……ない……ねん……」 秋月優貴子 <み>どうすじの ぎんなん でんしょく からだに まきつけられて すいみん ぶそくで みな しんでん <な>んばの げいにん ほんまに うれへん くってけへんて じぶんで わろうて みな しんでん <し>んさいばしの ばくだ…

応募作152

「千鶴ちゃんの居場所」 潮闇 ユキ 千鶴ちゃんは五歳下の幼馴染で、私のことを「おねいちゃん」と慕ってくれていた。 彼女は小学生の頃より難病を発症し苦しんでいた。 いつも呼吸は荒く皮膚は爛れている。幼い頃の笑顔はそのままだったが、見てくれは散々だ…

応募作151

「万年時計」 多摩水雪春 明治の終わり頃、西国街道沿いにあったという時計店の話。 店には時計職人の主人と妻、幼い息子の三人が暮らしていた。だが息子は五歳で悪い病気にかかり死んでしまった。子を失った妻は嘆き悲しみ、亡骸を埋める事を許さなかった。…